(更新日:2013年2月28日)
中国のPM2.5(微小粒子状物質)による大気汚染は、日本国内への影響も懸念されはじめていますが、日本癌学会などの学術団体は
喫煙可能な公共スペース(飲食店など)でのPM2.5濃度は灰色に煙る北京市内の濃度に匹敵するレベルであると、その深刻な健康リスクに警鐘を鳴らしています。
むしろ中国から飛来した低濃度のPM2.5による屋外での健康リスクよりも、屋内での受動喫煙による健康リスクの方が、より深刻なレベルにあるというのです。
たとえば、「禁煙推進学術ネットワーク」が調査したところによれば、主要都市の喫煙できる喫茶店でのPM2.5濃度は、常時1立方メートルあたり数百マイクログラムに上っているとのこと。
これは、日本国内の環境基準である1日平均の環境基準35マイクログラムをはるかに上回り、北京市内のPM2.5濃度と同等のレベルに達しています。
中国本土からのPM2.5の越境汚染の影響といっても、現時点での日本国内の屋外測定値は一日平均数十マイクログラム程度に過ぎないため
より懸念すべきは屋内での受動喫煙による健康被害の方だ、とういう声が多くの専門家の中から上がっています。
心臓病、喘息、肺ガンといった深刻な病気を引き起こす高濃度PM2.5への対策は、日本国内の場合、まずは屋外より屋内での受動喫煙問題に講じられるべきなのでしょう。
産業医科大・大和浩教授は、屋内での受動喫煙問題を根本的に解決するには”全面禁煙”を徹底するしかないと指摘していますが
これは正に日本の屋内のPM2.5リスクの深刻さを示す言葉なのかもしれません。
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