この冬も、インフルエンザ流行の時期がやってきました。今年は1月下旬から2月上旬にかけてが流行のピークとなると予想されています。
インフルエンザの薬としては「タミフル」がよく知られていますが、今年はタミフルに耐性のあるウイルスが検出されており、注意が必要です。
タミフルに耐性のあるタイプのウイルスは、2009年に世界的に流行したH1N1型の変異型とみられており、昨年12月に北海道札幌市で6例確認されました。そのうちの4例は子どもで、患者間の感染はなかったと考えられています。
ウイルスの塩基配列が全て同じであることから、患者は皆同一のウイルスに感染していたと考えられ、安定性や適応性が保たれている伝播・感染力の強いウイルスである可能性があります。
このウイルスと同様のウイルスは、アメリカでも2013年末までに10例報告されていますが、遺伝子の配列は札幌のものとは異なることがわかっています。
ちなみに、タミフルに耐性のあるウイルスは、イナビル、リレンザなど別の薬への耐性はありません。
しかし、吸入薬であるリレンザとイナビルは、用事や子どもの場合、うまく吸入できないという問題もあり、4歳以下の使用を推奨していない製薬会社もあります。
現在、国内で使用されている抗ウイルス薬は4種類ありますが、これら全てに耐性を持っているウイルスは未だ報告されていません。
また、インフルエンザ予防には予防接種も効果があるので、確実にインフルエンザ感染を避けたい場合には必ず予防接種を受けるようにしましょう。
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