昨今、海外産の蜂蜜が原因で中毒症状が現れるケースが報告されています。
海外産の蜂蜜は、価格も安く、お土産として人気がありますが、ツツジ科の植物を蜜源とした蜂蜜には、「グラヤノトキシン」という中毒物質が含まれている場合がありますので注意が必要です。
ツツジ科の植物にはレンゲツツジ、アセビ、ネジキなどがあり、紀元前からギリシャやローマなどで有毒物質として知られていました。
これまでに、トルコ黒海沿岸やネパールの高原地帯で採取されたハチミツで中毒を起こした例が報告されています。
ちなみに、国産蜂蜜は、ツツジ科の植物が生えている場所や時期を避けて採取しているため、中毒症状を起こす心配はありません。
「グラヤノトキシン」による主な中毒症状は、以下の通りです。
- めまい
- 痙攣
- 血圧低下
- 心拍異常
- 吐き気、嘔吐
- 唾液過多
- 口元の麻痺や違和感
これらの症状は、通常24時間以内に治まりますから、命の危険はありません。
先日、東京都内在住の60代の女性が東南アジアで購入した蜂蜜をお湯に溶かして飲んだ際に、呼吸困難・歩行困難などの中毒症状が現れ、救急車で病院に搬送されましたが、1日間の入院で回復しています。
従って、決して重大な疾患とは言えないものの、できるだけ中毒を避けるよう、トルコ周辺や東南アジアなど、ツツジ科の植物を蜜源としている可能性のある地域で生産されたはちみつには注意しましょう。
欧米、ニュージーランド、フランスなどを産地とする蜂蜜は安くておいしいと好評ですが、どうしても心配ならば信頼できる国内の養蜂会社の蜂蜜を選ぶのが良いかもしれません。
病気・健康関連お役立ち情報:
- ほうじ茶とカフェイン|紅茶・緑茶・ウーロン茶のカフェイン含有量と妊婦への影響(★★★★★)
- 頚椎症の手術と治療|痛みやしびれを治す名医を見つけるには?(★★★★★)
- マイコプラズマ肺炎の症状とは?|検査・診断方法と治療法最新レポート(★★★★★)
- 大人の手足口病の症状とは?|治療と予防に関する必須知識(★★★★★)
- りんご病の症状(大人/赤ちゃん)と妊婦から胎児への感染リスク(★★★★☆)
※カッコ内は、各サイト情報のオススメ度を表しています。