(掲載日:2013年2月15日)
人前で話したり、ものを食べたり、何か書いたりする時、緊張したり不安感に襲われたりして汗がでたり震えたり口の中が渇く、という方はいらっしゃいませんか?
もしかするとそれは、社会不安障害(社交不安障害)という病気なのかもしれません。
社交不安障害とは、他人と接したり大勢の人の前に出るなどの社交場面で、他人から否定的な評価を受けるのではないかと強い不安をおぼえる精神疾患のことです。
「あがり症」や「照れ屋」などとは異なり、非常に強い不安感を感じるあまり、仕事や日常生活に大きな影響を及ぼすのが社交不安障害の特徴です。
社交不安障害の主な症状は、以下の通りです。
- 強い不安や緊張
- 胃のむかつきや吐き気
- 頭が真っ白になり受け答えができない
- 手足の震え
- 声が震える/声が出ない
- 赤面する
- めまいや動悸
- 口の中の渇き
- 発汗
社交不安障害が悪化すると、うつ病やパニック障害を併発する可能性があるため、「もしかしたら社交不安障害なのでは・・・?」と感じたら、早めに専門医療機関で診断を受け、適切な治療を行う必要があります。
社交不安障害の原因は、脳の中にあるセロトニンなどの神経伝達物質のバランスが崩れることだと言われています。
この他にも、遺伝的・環境的要因なども考えられますが、社会不安障害だと診断され場合は、精神科で薬物療法と精神療法を組み合わせた治療を受けることになります。
薬物療法で用いられるのは、脳内物質のバランスを整える働きのあるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)や、不安や緊張を和らげる働きのあるベンゾジアゼピン系坑不安薬などです。
精神療法では、患者の考え方の癖に着目し、違った視点で物事を解釈するように導いたり、あえて苦手な状況に身をおき、少しずつ慣れていく「認知行動療法」などが用いられます。
関連するお役立ち情報:
- ドーパミン・セロトニン・ノルアドレナリンの分泌とパキシルの効果(★★★★☆)
- 遅発性統合失調症の症状/原因/治療とは?(★★★☆☆)
※カッコ内は、各サイト情報のオススメ度を表しています。