(更新日:2013年5月7日)
パーキンソン病をはじめとする50種類以上の難病の患者たちにとって大きな朗報となる新薬開発プロジェクトがスタートしました。
この新プロジェクトは、日本政府が主導するiPS細胞(人工多能性幹細胞)プロジェクトの一環として進められるものです。
政府が公表している情報によれば、新プロジェクトは、50種類を超える難病の基礎研究から新薬の実用化に至る新薬開発プロセスを、企業と大学研究機関とが協力しておこなう、産学協同体制プロジェクトとして推進されるようです。
計画では、2016年度までに、まず各治療薬の候補物質を探索する共同研究体制の構築を完了する予定です。
従来、これらの難病患者は、その数が多くないため、世界的に見ても病因の解明や新薬開発が遅れてしまうという厳しい現状にさらされてきました。
マウスなどを使用して難病発生のメカニズムを再現する実験を重ねても、患者たちに投与できる新薬を開発する研究レベルには、なかなか到達できなかったのです。
しかし、日進月歩で発展を遂げつつあるiPS細胞研究の成果を活用すれば、難病患者自身の皮膚細胞や血液細胞から、患者自身の病気の細胞を作製し、それらの細胞を生かした状態で増殖させることが可能になるのです。
iPS細胞を用いることによって、これらの難病のメカニズムが解明されていけば、難病患者を完治へと導ける新薬の開発も、かなり現実味を帯びてくるかもしれません。
iPS細胞研究の国家プロジェクトへの期待は、今後もより一層の高まりを見せることでしょう。
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