認知症患者ケアの現場では現在、「認知症の高齢者に対して手厚くケアをしているつもりなのに、どうしても拒絶されてしまう」「スタッフへの負担が重く、離職率が上昇する」「向精神薬の処方がいつのまにか増えてしまう」といった、さまざまな難題に直面しています。
そうした中、フランスで生まれた「ユマニチュード」という画期的な認知症ケア方法が高い注目を集めています。
「ユマニチュード」とは、人間の尊厳を主眼とした看護の手法で、「見つめること」「触れること」「話しかけること」「立つこと(立つように支援すること)」の4つを柱に、“ケアすることとは何か?”という根源的な問題を考察した人生哲学に基づく150以上のテクニックから構成されています。
ケアを受けると、今まで暴力や暴言が多かった認知症患者が、まるで魔法にかかったかのように穏やかになり、意思の疎通ができるようになるため、「ユマニチュード」を“魔法のようなケア”だと賞賛する声すら上がっています。
「ユマニチュード」の手法を開発したのは、長年介護教育に携わってきた元体育教師のジネスト氏とマレスコッティ氏で、約30年の年月をかけて、2000年前後に現在の手法が確立されました。
約2年前に「ユマニチュード」を初めて日本へ導入したのは、国立病院機構東京医療センターの本田医師で、2013年11月には、日本支部となる一般社団法人を設立し、「ユマニチュード」の講習の準備を整える予定です。
「ユマニチュード」は、発祥地であるフランスでは、現在すでに400以上の施設で導入されており、世界中に普及しつつあります。
「ユマニチュード」によるケアには特別な技術などは必要なく、誰でも心がけるだけで実践できるため、今後は、家庭での介護や認知症以外の患者への治療にも取り入れていくことが期待されています。
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